フローリングを保護するための「フロアコーティング」をしたいと考えている方の中には、なかなか決断できない人もいるのではないでしょうか。
たしかに、フロアコーティングにはそれなりの費用や作業が必要になることもあり、迷われる気持ちもよくわかります。
では、どのようにしてフロアコーティングの実施を検討すればいいのでしょうか。
その判断軸にはいろいろなものがありますが、とくにオススメなのは「メリット・デメリット」です。
つまり、フロアコーティングをした場合の利点と欠点について把握することが大事です。
あらかじめメリット・デメリットを理解しておけば、決断したあとに「やっぱり止めようかな……」「やっぱり考え直そうかな……」などと迷うこともありません。
ですので、最初の段階できちんと利点と欠点について把握しておきましょう。
本記事を読んでぜひ参考にしてみてください。
そもそもフロアコーティングとは
まずは、あらためてフロアコーティングの特徴について確認しておきましょう。
フロアコーティングとは、床(フローリング)に専用のフローリング剤を塗布(とふ)することによって、フローリングをきれいに長持ちさせる技術のことです。
そのメリットは非常に大きいです。
フロアコーティングに使用されるフローリング剤の種類は様々ですが、ウレタン、シリコン、UVコーティング、ガラスコーティングなどがあり、技術の進化によって発展を遂げています。
その背景には、フローリングを傷や汚れから守りたいというニーズが根強くあることが挙げられます。
日本の住宅事情が西洋化していくにつれて、室内にフローリングがある住宅は増えてきました。
現在ではむしろ、畳を活用したいわゆる「和室」中心の住まいよりも、西洋風のフローリングを使用した家のほうが多いのではないでしょうか。
だからこそ、フロアコーティングの需要も大きいのです。
フロアコーティングの一般的な種類について
そんなフロアコーティングですが、では、どのような種類があるのでしょうか。
先に挙げたウレタン、水シリコン、UVコーティング、ガラスコーティングについて、それぞれの特徴を簡単にチェックしておきましょう。
ウレタン
「ウレタン樹脂」を使用したコーティング剤です。
油性と水性のものがあるのですが、その点では一般家庭の掃除にもよく使われる「ワックス」と同じですね。
油性のほうが耐久性が長いためコストパフォーマンスに優れているのですが、一方で水性には簡単に剥がせるという利点もあります。
ツヤはそれほどなく、見た目もシンプルな印象です。
シリコン
シリコンを使用しているため、床を覆うコーティング剤の仕上がりが柔らかいのが特徴です。
そのため、小さいお子さんやペットがいる家庭などに選ばれることが多いものとなります。
一方で、耐久性の点では劣ることもあり、別途キズなどを防ぐ工夫も求められます。
コーティング剤の中では安価なので、選びやすいというメリットもあります。
UVコーティング
UVは「ultraviolet」の略称で、日本語では「紫外線」となります。
化粧品などで「UV加工」がなされているものもあり、身近な言葉かと思います。
その名の通り、UVコーティングではコーティング剤を紫外線で硬化させることによって、乾燥時間を短くできるのが特徴です。
また、光沢が強いことに加えて、耐久年数も約20年〜と長いのが利点となります。
ガラスコーティング
硬度が高いコーティング剤を使用しているガラスコーティングは、耐久性が長いことに加えて、細かいキズや汚れがつきにくいという特徴があります。
その点、フロアコーティング後の掃除が楽になります。
見た目の点では、UVコーティングと比較した場合、ツヤが抑えられていて落ち着いた印象となります。
ただし、滑りやすくなることもあるため注意が必要です。
フロアコーティングのメリットとは
ここであらためて、フロアコーティングのメリットについて確認しておきましょう。
フロアコーティングの大きなメリットとしては、フローリングの耐久性・耐水性が大きくアップすることが挙げられます。
ワックスと比較してもその違いは大きく、キズを防止したり汚れをつきにくくしたり、さらには耐熱性があるものもあります。
また、ワックスのように年に何回も塗りなおす必要がなく、メンテナンスの手間もそれほどかかりません。
その点において、コストパフォーマンスに優れた技術であるとも言えそうです。
フロアコーティングのデメリットとは
一方で、フロアコーティングのデメリットとしてはやはり「初期費用がかかる」ことが挙げられます。
長期的に考えるとコストパフォーマンスに優れたフロアコーティングですが、施工時にかかる費用がどうしても大きく見えてしまいがちで、そのために躊躇している人も少なくないようです。
ただし、長く住むお家である異常、耐久性・耐水性・耐熱性、さらには防汚性などを考慮しつつ、検討してみることをオススメします。
ワックスなどとも比較して、「1日あたりに換算するとどうなるか」を計算してみると、フロアコーティングの費用対効果が見えやすくなると思います。
おわりに
このようにフロアコーティングには、メリット・デメリットの両方があります。
ただし、「なぜフロアコーティングを検討したのか?」「そもそもなぜフロアコーティングは必要なのか?」をじっくり考えてみると、やはりメリットのほうが大きいのも事実です。
もちろん好みの問題はありますが、毎日使うフローリングを大切にし、より長持ちさせるためにも、ぜひ本記事を参考にしてフロアコーティングを検討してみてはいかがでしょうか。
<記事のポイント>
・フロアコーティングには、フローリングの耐久性・耐水性・耐熱性、防汚性アップという様々なメリットがある。
・一方でフロアコーティングには、初期費用が高いというデメリットもある。ただし、長期的に考えると費用対効果が高い。
・メリットとデメリットを比較しつつ、フロアコーティングの実施を検討することが大事。