フロアコーティングを検討されている方の中には、「フロアコーティングって安全なの?」「うちには子供とペットがいるんだけど……」などと心配されている方もいるかもしれません。
たしかに、フロアコーティングは専用の塗料(コーティング剤)を使用するため、気になる方もいることでしょう。
もちろん床(フローリング)をきれいにすることは大事ですが、同時に気になる安全性。
結論から先に言うと、信頼できる業者さんであればまず心配する必要はありません。
なぜなら、安全性に配慮したコーティング剤を使用しつつ、施工にも十分に気を使っているからです。
本稿では、そんなフロアコーティングの安全性について詳しく解説していきます。
とくにどのような点に注意しておきたいのかを中心に、フロアコーティングにおける大切なお子さんやペット、その他環境などへの影響について考えていきましょう。
そもそもフロアコーティングは安全なのか!?
フロアコーティングは、専用のコーティング剤を使用することでフローリングに“膜”を張り、それによってキズや汚れから防止するものです。
そのため、普通のお掃除のようにゴミを履いたり汚れを拭き取ったりするだけでなく、専用の溶剤を塗布する作業が必要となります。
もちろんフローリング材は、もともとの住宅に備わっていたものではなく、あとから加えるものです。
そのため「キズや汚れを防止できるのはいいけど、安全性はどうなんだろう」と心配される方も多いです。
冒頭でも述べているように心配する必要はないのですが、その根拠はどこにあるのでしょうか。
とくに問題になりがちなのが、小さな子どもやペットが口に入れてしまうこと。
天然の木材等であれば、口の中に入れてもただちに問題になるわけではありませんが、化学薬品などはそうした場合の安全性が疑問視されるケースも少なくありません。
とくに注意しておきたい子供やペットへの影響について
そのような不安を配慮し、フロアコーティングの施工業者やコーティング剤を手掛けるメーカーなどは、安全性に強いこだわりを持っています。
たとえば硬化したフロアコーティング剤は、たとえ子どもやペットが舐めてしまったとしても、基本的には問題ないとされています。
一方で、ワックスなどの場合、十分に乾燥していない状態で口の中に入れてしまうこともあり、お腹をこわすなどの症状が出る可能性があります。
ワックスは自分で行うことも多く、乾燥が不十分になりやすいため、そうした事故には気をつけておく必要があります。
ただし、床に堆積した埃や雑菌などを舐めてしまうと、いずれの場合も健康被害が出る恐れがあるので、その点はあらかじめ注意しておきましょう。
コーティング剤自体に害があるわけじゃないという事実は、フロアコーティングを検討している方にとって安心材料になるかと思います。
ペットのことを考えたフロアコーティングも
たとえば室内で犬や猫などのペットを飼うことを前提に、より良い環境づくりの一環としてフロアコーティングが実施されることもあります。
具体的には、滑って転んでしまわないように防滑性を高めたものや、汚したり引っ掻いたりしても簡単に掃除ができる防汚性や防水性を高めたものです。
ペットを飼っている部屋で重要なのは、
「ペットが床を安心して歩けること」
「キズや汚れを気にしなくていいこと」
「舐めてしまっても心配ないこと」などが挙げられます。
そうした点に配慮し、対応できるコーティング剤を使用するわけです。
安全性を高めるという意味ではお子さんがいる家庭でも同じで、転びにくかったりたとえ転んでしまったとしても怪我をしにくかったりなど、床の安全性を高めておくことは住環境の向上にもつながります。
そうした観点からフロアコーティングを検討しはじめることも多いのです。
よくチェックしておきたいポイントについて
フロアコーティングの安全性について、抑えておきたいものに「ホルムアルデヒド規制承認」というものがあります。
いわゆる「F☆☆☆☆(フォースター)」というものですが、これを取得済みであれば人体への影響が少なく、安全性も高いものと判断して良いでしょう。
また、ガラスコーティングやキズがつきにくく長持ちであることに加え、無機質の素材を使用していることもあり、健康面への影響にも配慮されています。
シリコン素材を使用したUVコーティングも同様で、紫外線によって硬化させることで有害物質が発生しません。
「健康への影響を考慮するとフローリングのままのほうがいいのでは」と思う方もいるかもしれませんが、フローリングはこぼしてしまった液体が染み込んだり、湿気を吸収して雑菌が発色してしまったりなどの心配もあります。
そうした状況を防げるフロアコーティングは、やはり安全性が高いと言えるでしょう。
より安全にフロアコーティングを行うために
最後に、高齢者の方の使用についても言及しておきましょう。
とくに昨今の日本においては、高齢化が進展していることもあり、お年寄りの生活にも配慮した住環境の整備が課題となっています。
事実、日常生活においても危険が潜んでいることを忘れてはなりません。
家の中でふいに転倒して足を悪くし、日常生活に支障をきたすだけでなく、歩行がしづらくなることによって老化が進んでしまうケースもあるようです。
そのような事故を未然に防ぐべく、お家のバリアフリー化を進めていくことは重要でしょう。
フロアコーティングにおいても、床に適度な滑り止め効果をもたせることによって、転倒防止につながる場合があります。
とくに一般的なフローリングは滑りやすいこともあり、コーティング剤を使用して日常生活においてちょうどいい摩擦を実現できれば、より住まいの安全性も高まるのです。
おわりに
フロアコーティングの安全性についてご理解いただけましたでしょうか。
このようにフロアコーティングでは、子どもやペットには配慮することはもちろん、そこで暮らす人がより良い住環境を実現できるよう機能性を高めたものが広く活用されています。
生活の質を高めるためにも、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
<記事のポイント>
・硬化したフロアコーティングの安全性は高い。
・滑り止めや汚れの防止など、お家の安全性そのものも高められる。
・お子さんやペット、高齢者など、住む人の生活状況を踏まえて検討することが大事。