マンションや自宅のフローリングをきれいな状態に保つために、「フロアコーティング」を検討している人も多いかと思います。
そのままにしておくと傷がつきやすかったり、劣化してしまったり、場合によっては修復するのに多額の費用が必要なこともあります。
そういった心配を解消するためにも、ぜひフロアコーティングの実施を検討してみましょう。
ただ、「フロアコーティングってどういうもの?」「フロアコーティングってどうして必要なの?」など、さまざまな疑問があるかと思います。
そこで本稿では、フロアコーティングの性質について、その歴史や背景について紹介していきます。
フロアコーティングを検討している人はもちろん、フロアコーティングの利点や特徴について知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
なぜフロアコーティングは必要なのか?
そもそもフロアコーティングとは、床(フローリング)の表面に特殊なコーティング剤を塗布(とふ)することによって、フローリングを保護するのが主な役割となります。
塗布されたコーティング剤の作用によって、床の表面に「塗膜」が形成され、それがフローリングを守ってくれるわけですね。
もちろんフロアコーティングの効果はそれだけではありません。
塗布されたコーティング剤の効果によって汚れても掃除がしやすかったり、あるいは汚れそのものが目立ちにくくなったり、それによって長期間に渡って耐久性を保ちやすくなったりします。
簡単に言うと「フローリングがより頑丈になる」「きれいな状態を保ちやすくなる」ということですが、それによってお部屋の利便性も高まることが期待できるでしょう。
毎日使うフローリングだからこそ、フロアコーティングによって長持ちさせることが大切です。
フロアコーティングが生まれた背景
では、そんなフロアコーティングが誕生した背景にはどのような事情があったのでしょうか。
簡単に振り返ってみましょう。
フロアコーティングの対象はフローリング、つまり木の床なので、その背景にはフローリングを施された住宅の増加があると予想されます。
とくに戦後の復興期を経た1950年頃から、日本ではフローリングを取り入れた住宅の建造が盛んになってきたと言われています。
障子やふすま、畳を用いた従来の日本家屋ではなく、洋風のものやいわゆるプレハブの住宅も徐々に増えてきました。
その結果、これまでとは異なるメンテナンスも求められるようになります。
その過程でワックスなども用いられてきたのですが、油性や水性のワックスでは耐久性に問題があったり、メンテナンスの頻度が多くなってしまったりなどの事情がありました。
そうした歴史的な背景を受けて、フロアコーティングが誕生し、現在では広く用いられるようになっています。
フロアコーティングの効果と評価
ワックスと同様、フロアコーティングにも耐久性や安全性の観点から様々な問題が指摘されてきました。
しかし、その都度進化を遂げ、現在では耐久性や安全性に加え、メンテナンスのしやすさも加味された優れたフロアコーティング技術が確立されています。
もちろん、技術についてはフロアコーティング専門の業者ごとに異なる部分もありますが、油性、水性、さらにはUVコーティングやガラスコーティングなど、各種の技術革新によってフロアコーティングの幅は広がり、一般的な業者であれば一定水準の施工が行えるようになっていると言えるでしょう。
これからもフロアコーティングは本当に必要!?
とくにオフィスや店舗など、人の往来が多い場所ではフロアコーティングが大いに活躍します。
そのような場所は、耐久性に加えて見た目の良さも問われることもあり、フロアコーティングを実施した場合とそうでない場合とでは、時間が経つにつれてより大きな差が出ることになります。
新しい住宅であればそれほど気にならない傷や汚れも、経年によって積み重なっていくと、徐々に劣化が進んでいく恐れがあります。
ですので、そうなってから対処するのではなく、あらかじめフロアコーティングを行っておくことが長持ちの秘訣と言えるでしょう。
以上のように、フロアコーティングが誕生した歴史とその進化の家庭を踏まえると、フロアコーティングが果たす意義は大きいと言えるかと思います。
それはこれからも変わりません。また、今後はさらに状況に応じて進化・発展していくことが期待されています。
進化を続けるフロアコーティング
注目したい最新技術としては、前述の「ガラスコーティング」が挙げられます。
ガラスコーティングとは、油性、水性など各種のガラスコーティング剤がある中において、30年以上というとくに長期間の耐久性を誇るものとなります。
事実、UVコーティングの約10倍の対傷性があるとも言われています。
耐久性だけではありません。
安全性についても優れた評価がなされており、耐水性や防汚性にも強いのが特徴です。
たとえば、食材をこぼしてしまったり油がはねてしまったりした場合でも、コーティングされていることで拭き取りが容易になります。
加えて、費用対効果が高いことも特筆すべき点と言えるでしょう。
耐久性が長いということは、それだけフロアコーティングの費用を抑えられることにつながります。
一度行っておけば、メンテナンス等を除いて20〜30年もつとされているため、長期的に考えると経済的な施工と言えそうです。
おわりに
このようにフロアコーティングは、その必要性や有用性を背景に誕生し、現在に至るまで進化を続けています。
だからこそ、幅広い方に活用されおり、これからもその必要性は変わらないことでしょう。
既存の住宅にフローリングが使われている以上、フロアコーティングは欠かせないものとなります。
ぜひ、フロアコーティングを検討している方は、本稿の内容を踏まえて、フロアコーティングの有用性についてあらためて考えてみてはいかがでしょうか。
大切なのは長期的な視点。フローリングをきれいな状態で長持ちさせるためにも、ぜひ検討してみてください。
<記事のポイント>
・フロアコーティングは日本の住宅事情を反映して誕生した。
・フローリングを守る技術として、現在でもその必要性は揺るがない。
・フロアコーティングの技術は今も進化を続けている。