フロアコーティングを検討している人の中には、「ワックス(床・フローリングワックス)」なら経験があるという方も多いのではないでしょうか。
たとえば、学校などお掃除で使われていたのはワックスだったということもあるでしょう。
このように、ワックスは我々の身近にある掃除道具のひとつとなります。
では、フロアコーティングとワックスにはどのような違いがあるのでしょうか。
もし、フロアコーティングについて知らないままだと「自分でワックスをかければいいか」と思ってしまうこともあるかもしれません。
でも、ここで立ち止まって考えてみてください。
本当にそれでいいのでしょうか?
そこで本稿では、フロアコーティングとワックスの違いについて詳しく解説していきます。
両者の特徴や利点・欠点などをあらかじめ把握しておけば、状況に応じてどちらを選択すればいいか自ずと見えてくるはずです。
ぜひ、参考にしてみてください。
フロアコーティングとワックスの違い
最初に、フロアコーティングとワックスの大きな違いについて見ていきましょう。
結論から述べると、最も大きいのは「『施工』と『掃除』の違い」にあると言えそうです。
もちろん、フロアコーティングのほうが「施工」に該当し、ワックスのほうが「掃除」となります。
どういうことかと言うと、そもそもフロアコーティングとは専用のコーティング剤を床(フローリング)に塗布することによって、キズや汚れなどからフローリングを守るものとなります。
とくにフロアコーティングは、基本的に専門の技術者が行うこともあり、効果が非常に長持ちします。
一方でワックスについては、フローリングをキズや汚れなどから守るために使用する点では同じであるものの、定期的にかける必要があります。
その理由は、誰でも簡単に使用できる反面、効果が短いからです。
また、かけかたによって仕上がりにもムラが出てくる可能性があります。
短期間で比べてみると軍配はワックス?
その他の違いとしては、「費用」の部分で違いがあります。
とくに短期間の効果で考えると、初期費用が安上がりなワックスに軍配があがるとも考えられます。
しかも、専門の業者に依頼しなくても行えるため、より低予算で行うことができます。
他方でフロアコーティングは、専門の業者に依頼するのが一般的であることに加え、初期費用もかかります。
そのため、なかなか気軽にできないというイメージをお持ちの方も多いようです。
もちろん、業者によって価格は異なりますし、施工内容にも若干の違いがあります。
ただし、フロアコーティングでもワックスでも、目的はフローリングをキズや汚れから守ったり、よりきれいな状態で長く使えたりすることであるはずです。
そう考えると、初期費用を抑えて何度も実施するよりも、長期間に渡って効果が持続するフロアコーティングのほうが望ましいという判断もできます。
長期で考えてみるとフロアコーティングの利点がわかる
たとえば、ガラスコーティングなどの耐久性が長いものであれば、その効果は20〜30年持続するものもあります。
年に数回はかけなければならないワックスと比較すると、その差は歴然です。
しかもワックスはその都度費用がかかり、かつ手間もかかります。
手間ということで言えば、メンテナンスのしやすさについても言及しておく必要があります。
フロアコーティングの場合、施工を終えれば、基本的には簡単なお掃除だけできれいな状態を保つことができます。
施工内容にもよりますが、ほぼメンテナンスフリーのメニューもあります。
ただワックスの場合は、前述のように何度もかけなければならず、その点では普段のお掃除にあわせて定期的に行わなければなりません。
忙しい現代人からすると、あまり現実的ではないかもしれません。
そういった点も考慮に入れると、両者の違いがよくわかるかと思います。
そもそもなぜ床のメンテナンスは重要なのか
「フロアコーティングもワックスも別にしなくてもいいのではないか」。
中にはそういう意見をお持ちの方もいることでしょう。
たしかに、現代の住宅はとても頑丈にできていますし、長く住み続けられるようにもなっています。
事実、住宅そのものも進化を続けています。
しかし、10年、20年、あるいは30年と住むことを考えた場合、相応の劣化は避けられないのではないでしょうか。
どれほど技術が優れていても、良い建材を使用していたとしても、経年劣化は考えられます。
だからこそ、それを防ぐための手立てを講じる費用があるのです。
住宅は、長く使うことが想定されます。
とくにフローリングは毎日使用するものであり、とくに劣化しやすい部分となります。
大切な住まいだからこそ、キズや汚れから守るために工夫すること。
その点、あらかじめ対策をとっておくことはとても重要なのです。
これからも使い続ける床だから
最後に「美観」についてもふれておきましょう。
耐久性や防汚性から考えると、フローリングを長持ちさせることが念頭に置かれていることと思いますが、普段の生活を考えると、やはりよりキレイに美しく床を使うということも重要ではないでしょうか。
家具をはじめとするインテリアにこだわる人は多いものの、既存のフローリングにはあまり目を向けない方も少なくありません。
しかし、フローリングはその家に調和したデザイン・色であることに加え、造作などを加えなくても美しい状態を保つことができます。
さらに、美しさをより長く維持するべく、フロアコーティングやワックスを検討して見ること。
とくに長期で考えると、フロアコーティングの施工を検討することがオススメです。
それが結果的に、普段の生活におけるクオリティを高めることにもつながるのではないでしょうか。
おわりに
このようにフロアコーティングとワックスにはさまざまな違いがあります。
とくに費用面が大きな違いとなりますが、それだけでなく、前提としての「なぜフロアコーティングorワックスをするのか?」を考えていただくと、より検討しやすくなると思います。
本稿の内容を参考に、ぜひあらためてフローリングについて考えてみてはいかがでしょうか。
<記事のポイント>
・ワックスは初期費用が低い反面、定期的に実施しなければならない。
・フロアコーティングは初期費用が高いものの、長期にわたって効果を保つ。
・フロアコーティングとワックスが目指すものは同じ。違いを踏まえて検討しよう。