フロアコーティングを行う箇所として、リビングなどの広いスペースをイメージする方も多いと思います。
たしかに、フローリングなどの広い面を施工することによって、その部分がコーティングによる効果を得られるため、できるだけ範囲を拡大したいと考えるのが通常です。
ただし、フロアコーティングを施工する箇所は、必ずしも面積が大きいところだけとは限りません。
それ以外にも、よく歩いたり使用したりする場所であれば、フロアコーティングによってメリットを得られやすくなります。
その点、広さだけでなく「使用頻度」も考えておくことが大切です。
その代表的な箇所としては「階段」が挙げられます。
階段は、面積こそそれほど広くはありませんが、一方でよく使われる可能性があります。
その点、階段のフロアコーティングによって得られるメリットを考えてみると、検討する価値があることがわかってきます。
フロアコーティングの基本は「床」
フロアコーティングの基本は、床に対する施工であることは間違いありません。
そもそもフロアコーティングをなぜ行うのかと言うと、床は普段の生活でもよく干渉される部分であり、それだけに負担も大きく劣化しやすいためです。
もちろん、床の劣化を完全に防ぐことはできないのですが、それでもより長持ちさせるための工夫をすることによって、長期にわたって安心して使用することができます。
その安心感は、フロアコーティングを実施する人の多くが実感することと思います。
床を傷や汚れから守り、長く安心して使っていくためには、より良い床材を検討することはもちろん、その床の上からコーティングを施工することによって保護するという発想が大切です。
床に膜を張り、保護することによってさらに長く床を使うことができるようになるのです。
生活導線のすべてに施工するという発想
そのような発想を踏まえ、フロアコーティングを実施する代表的な箇所としては、広い面積を誇る部分が中心となります。
そうすることで、よく歩く場所つまり劣化したり損傷したりしやすい箇所をきちんと対策し、より長持ちさせることができるようになります。
一方で、そういった基本的な対策の影に隠れていて、つい見逃されがちなのが「狭い部分」についてです。
その代表的な箇所は階段などですが、階段はよく歩く部分であるのに対し、フロアコーティングのメインにはなりにくい傾向があります。
しかし、狭いところであっても、よく使う部分はしっかりと対策しておくことが求められます。
それこそ、生活動線を踏まえたうえで、みんなが歩くところは広さだけで判断せず、狭くてもきちんと成功しておくことでより安心して生活することができます。
階段はフロアコーティングをするべきなのか?
では、階段のフロアコーティングは必須なのでしょうか。
もちろん、フロアコーティング自体が必ずしもなければならないものではなく、通常のフローリングであってもそれなりに耐傷性や耐久性、あるいは耐水性があります。
ですので、いずれも必須というわけではありません。
ただし、これまでにも述べているようにフロアコーティングの利点はよりそれらを高めてくれることにあります。
つまり安全に使える床の能力を高めてくれるということなのですが、それを考えると、やはりリビングなどだけでなく階段にも施工したほうが良いでしょう。
とくに階段は、つまずいて転んだり足を打ったりすることも多い箇所なので、傷ができやすいことに加えて人体の保護という観点からもフロアコーティングをするメリットがあります。
狭いところだからと除外せず、その効果を階段にも活用してみてはいかがでしょうか。
実際の施工事例について
次に、階段にフロアコーティングをした場合の施工事例についてです。
階段を施工する場合は、リビングダイニングや廊下とあわせて施工するケースが多いです。
そのため、よく使われる箇所を同時にコーティングし、それによって環境を整えるイメージとなります。
もちろん予算との兼ね合いはありますが、一度フロアコーティングを施工してしまえば、しばらくはその効果が持続します。
UVコーティングなどの耐久年数が長いものであれば、20年以上も効果が持続するので、それまで安心して使用することができるでしょう。
一方で階段についても、日々昇ったり降りたりする際にも、滑りにくくなったり衝撃を吸収してくれたりするので、子どもや高齢者が住む家庭であっても使用しやすいかと思います。
階段の安全性を高めるという意味でも、フロアコーティングは大いに活用できるのです。
よく使うところに施工しておくと劣化を防げる
よく使われる箇所にフロアコーティングをするというのが基本なのですが、それは階段だけでなく、キッチンなどにも言えることです。
例えばキッチンの場合は、とくに水回りの周辺が汚れやすく、通常のフローリングであれば水によって劣化する可能性がある箇所です。
マットを敷くなど対策しても良いのですが、マット自体が汚れてしまったり掃除をするときに邪魔になったりするなど、メンテナンスの部分で負担がかかりやすくなります。
そうした場合、フロアコーティングをきちんと施工しておけば、さっと拭き取るだけでも床を守ることができます。
そのように、とくに汚れやすい場所や劣化が心配される箇所をあらかじめ把握しておけば、どこにフロアコーティングをすればいいのかがわかります。
そのうえで、必要最低限のところだけ実施すると、予算も抑えることができますし、同時に効果を実感することもできるでしょう。
おわりに
フロアコーティングは、リビングや廊下などの広いところだけでなく、階段をはじめとするよく使われる箇所にも施工しておきましょう。
施工することによって安全・安心に利用することができ、子どもから高齢者まで怪我を予防することにもつながります。
<記事のポイント>
・フロアコーティングを施工する箇所は、リビングダイニングだけではない。
・日々の暮らしでよく使われる「階段」にもフロアコーティングの実施を検討してみよう。
・フロアコーティングによって階段自体の安全性を高めることもできる。